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★いしかわ氏の言わんとすることは分からなくはない気がする。けど、そういったいしかわ氏の思惑とは別の所で決定したのであれば、それはそれで「2003年の漫画」としてヘルタースケルターが高い評価が得られたのだな、と思えて嬉しい。選考においては漫画そのものが評価されるべきで、作家自身の今がどうであるとか、そんな行間を読むような事情で賞が決定されるのでは受賞する側だって不本意だろう。

コミックパーク／いしかわじゅんエッセイ『秘密の本棚』

　ぼくには、やや不本意なところもある選考だった。受賞作は大好きな作品で大好きな作者ではあったのだが、今これで取らせたくはなかったような気もする。