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岡崎京子ファンサイト「BIG BOREDOM in WWW」のイケダのブログ。

「ウォーク・ドント・ラン」という村上春樹村上龍の対談集があります。「あまり部数が出なかった」という記事を何かで読んだことがあり、文庫とかになっているかも分かりません。発行年は1981年、各々の著作の時期としては村上龍が「コインロッカーベイビーズ」を出し、村上春樹は後の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の大本となる「街とその不確かな壁」という短編を発表した頃で、「羊をめぐる冒険」より前。
内容は基本的に各々が自分の執筆スタイルのルーツを話ながら探る感じなんですが、

  • (主に文学という文脈の中であるけれど)戦後、日本が中産階級化した
  • 戦争を知らない世代と言われるけれど、戦争は形を変えて日常に遍在している

そんな辺りは、岡崎京子の著作への影響(もしくはシンクロニシティ)として、例えば卒論に岡崎京子を選ぼうなんて人の参考になるかも知れません。両氏とも彼女の著作に少なからず影響を与えているのは明白ですしね。


思いがけず高値での流通みたいです。図書館とかにあれば手に取ってみてはいかがでしょう、って感じですかねえ…。正直、5000円とか10000円とか出してまで手に入れる程ではないかな、と思います。