sitebbiw' memo

岡崎京子ファンサイト「BIG BOREDOM in WWW」のイケダのブログ。

さくらん

大した映画ファンでもない私が観にいかない映画について書くのは大変面映いんですが。


観にいきません。原作・安野モヨコ、監督・蜷川実花、主演・土屋アンナ、その辺りまでの情報とチラと出たイメージ映像でちょっと期待していました。音楽監督椎名林檎と出た時点でも、主題歌・椎名林檎でもなく、文字通りの音楽監督を担うのであれば、とまだ期待は残っていました。コミック原作の映画化、フォトグラファーの監督、その辺りももともとの不安材料でしたが、とりあえずどんなものか観てみたいの興味が上回っていました。


大きく興味が薄れてきたのは、「花魁パンク」とか、ある種のフェミニズム的な関係者(蜷川実花によるものだったか?)の発言から。そういったイデオロギー的なものを持ち込むのも鼻につくし(あるいはリップサービスを私が真に受けてしまったのかもしれないけど)、仮にそういったメッセージを観客が受け止めたとしても、制作側が押し付けるものではないと思う。そして椎名林檎の主題歌。それそのものが嫌いだとかそういうベクトルではなくて、なんていうか、マーケティング先行な感じが。結局のところ、女の子マーケットの記号を組み合わせた回収マシーンにしか思えなくて、それゆえに「観にいかなくていいや」になりました。


コミック「さくらん」を原作としつつも、物語を追うのではなく、その世界観をドキュメントしたものだったらどれほど興味深かったろう、と思うと(それは興行的な成功には結びつかなそうですが)、残念でなりません。もったいない。


男社会に対してのアンチテーゼとしての意味合いなら、その男社会が集めた資金を使って金だけはかかってるけどどうしようもない駄作を作り上げるってのもそれはそれでアリなのかもしれません。


この映画がそうであるのかどうかは観ないので分かりません。