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岡崎京子ファンサイト「BIG BOREDOM in WWW」のイケダのブログ。

あだち充 / みゆき

彼女がいたく読みたがっていたものの近所の本屋ではなかなか見かけなかったので、仕事帰りに乗換駅のちょっと大きめの本屋で購入。彼女の読み終わった分を追って読み進めていたんですが、私のが読むペースが早いので、今日未読分を持ってきてもらって読了。


Wikipediaによれば1980年から1984年にかけて、少年ビックコミック誌にて連載のラブコメ少年ビッグコミックは後にヤングサンデーにリニューアルし、そこで連載が始まるのが先にやっと単行本の出た岡崎京子の東方見聞録で、このタイミングで「みゆき」を読むことになったのはふしぎな縁を感じなくもありません。いや、たまたまでしょう。


で、読みつつ思ったことをつらつらと。


パンツ、というかパンティと言った方がニュアンス的に正しいのかな。その記号性というか、ある種フェティシズム的に独立して機能してるのが面白かった。「誰の」であるかは考慮されつつも、その先やその中身、セックスに結びつかない描き方が徹底されていて、その辺りは掲載誌やその読者年齢層、当時の性倫理観によるものなのかなー。時期的に近しいと思われる(記憶によります。誤認もあるかも。)、あすなひろし「青い空を白い雲がかけてった」や佐藤宏之「気分はグルービー」でもセックスの存在を匂わせる台詞や状況はないわけではないので(でもどっちもチャンピオンだな…)、作者や編集、あるいは出版サイドの意向なのかも。


しかし二択の選択肢ってどうしてこうも似るだろう。「ノルウェイの森」の直子と緑しかり、ドラクエ5ビアンカとフローラしかり。そしてエロゲーだと二兎を得るハーレムエンドが真のエンディングなんだろうな…、何てことも思いました。


ちゃんと時間が経過し登場人物も歳をとるこの作品で言うのもなんですが、天国的な印象を受けました。ほどよいドキドキ感で、進行することに対して不安がない。それはすでに過去のものであるからこそであって、リアルタイムに連載を読んでいたらハラハラしたりするものなのかな。


たぶん少年ビッグコミックの創刊号って買った。吉森みき男野球マンガが一押しだった気がする。表紙はビッグコミックの例の人で、野球少年をモチーフにしたような例の絵だったと思う。そしてステッカーが付録だった気が。


「ムフ」の感じ。なんだろうな、これ。それにしても「鹿島みゆきがなぜ若松真人に惹かれるのか」が今ひとつ伝わってこないな。私が読みこぼしてるだけかな。中学生からの刷り込み故なのかな。